新聞「カムチャッカの漁師」にロシア水産物の輸入商社マリンコートの完山泰秀氏が登場した。ここに翻訳を掲載する。
完山氏のカムチャッカ滞在の目的は現地の水産業者との関係強化である。完山氏は「カムチャッカの漁師」紙とのインタビューのために時間を割いてくれた。1990年代と現在の水産業の市場について話し合った。
完山氏は極東ロシアの水産業界で広く名前が知られており、30年以上この業界に携わっている。1990年代、在ロシアの日本会社の代表として活躍、2008年にマリンコート社を立ち上げた。ロシア、韓国、中国、アメリカからの水産物を輸入する大手企業の一つに成長させた。年間の売上は7千万ドル。社員は総勢11人という少数精鋭である。
完山氏のロシア語とロシア経済についての造詣は深い。カムチャッカには新しいビジネス契約のために訪問。今回、水産市場について完山氏の見解を聞く機会をとらえることに成功した。
1990年代のロシアの経済状況を簡潔に「無秩序」という言葉で完山氏は説明した。「犯罪や賄賂は横行していた。特にカニ漁については。格安のカニ製品がたくさん流入した。エコロジーの観点からもビジネスとしても良くなかった。カニの価格が下落するとカニ業者は支出の穴埋めをするために市場に更に多くのカニを入れなければならなくなる。それに今後に必要な資源を食い尽くしてしまう」という。
現在ロシアの水産ビジネスは合法的に洗練されたと完山氏は見ている。合法的な商品が密漁品を駆逐している。市場に出回る量が減ったので結果として価格は上がった。
「かつて日本ではカニの消費量は今以上だった。25年前は年間タラバガニは2万トン。現在は3,4千トンにまでに流通が減った。2000年代は生のタラバガニは1キロ400円(4ドル)したが、今では少なくとも5倍以上はする。日本ではカニはロシアと同様に嗜好品となっている。お祝いごとにプレゼントとして買われるようになった。価格の上昇で状況も変わった。
流通経路にも変化が起きた。生のカニ商品の方が人気がある韓国や中国にカニが流れるようになった。日本では生のカニの需要はあまりない。加工商品が出回るのが一般的だ。日本の市場では大方がボイルか生の冷凍品に需要がある」。
2017年度、マリンコート社はタラバガニ400トンを1340万ドル。アブラガニ1960万トン。イバラガニ120万トン。ズワイガニ1400トンを2100万ドルで日本市場への流通を成立させた。商品の一部120トンは生のまま輸入した。完山氏の言葉では、かなりの量であるという。
「タラバガニやアブラガニが生で韓国や中国に搬入される量をが増えていることを考えると日本の輸入量は減ることが予測できる。ズワイガニの取引の今後を推測するのは難しい。ズワイガニが穫れるのは大体がロシア、アメリカ、カナダである。アメリカやカナダでは2018年度の割当量は削減された。ロシアでは若干増えたが他の国の削減を埋め合わせるほどではない。昨年からのズワイガニの倉庫での保管量も残りわずか。ズワイガニ・オピリオのボイル冷凍品の釜山での最近の競売では記録的な価格がついた」。
こうした状況では密漁品がまた出回ることにならないか? 現在の市場は密漁品はありますか?
「事実上ない。ロシアと日本、他国との間で密漁撲滅についての取り決めがされた。世界中で合法的で環境保善に配慮された商品に消費者が価値を置く傾向があります。水産業者も環境保善を考慮した漁法の国際基準の認証MSCの取得に努力している」。
マリンコート社のような会社はサケの流通増加に関心を持っている。完山氏は漁の前日にカムチャッカ入りした。
「極東ロシアの多数の企業と交渉をしている。カムチャッカの人たちの性格はサハリンや沿海地方の人たちといくらか違う。カムチャッカはゆったりして落ち着いています。貴国の企業とは実りの多い共同活動ができるよう希望している」。
インタビューの終わりに客人とその同僚の事業の成功に対する期待の言葉を送った。合法的な市場の流通がうまくいくかは司法機関だけでなく事業者にもかかっている。不法行為、不正商品を拒絶する密漁との戦いの中で納入業者に利益がもたらされるようにしていくのだ。
キリル・マレーニン
2018年6月21日木曜日
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